ドリップコーヒーの残りものを捨てるのは惜しいと感じたことはありませんか?
その思いを活かして、庭の雑草や害虫の問題を解決しようと考える人もいます。
実際に、コーヒーかすを庭にまくことで、余計な草の伸びを抑えたり、ナメクジやその他の害虫が近寄りにくくなると言われています。
条件によっては、土の質を向上させたり、肥料としても使えるそうです。
しかし、全てが良いわけではなく、間違った使い方をすると思った効果が得られないこともあります。
この記事では、庭でコーヒーかすを使う際のメリット、注意すべきポイント、そして効果的な散布の仕方についてご紹介します。
- コーヒーの残りかす、庭の害虫退治に一役買う?
- コーヒーかすで庭や畑の雑草対策は可能?
- ミミズへの意外な魅力
- ゴキブリを惹きつける成分
- コーヒーかすの効果は期間限定
- コーヒーかすの使用中止後の雑草増加
- 乾燥はカビ防止に必須
- すでに撒いてしまった場合は?
- 犬に対するコーヒーかすのリスク
- まとめ
コーヒーの残りかす、庭の害虫退治に一役買う?
コーヒーのかすを使った自然由来の防虫策が、特にナメクジやカタツムリの排除に有効であることが注目されています。
科学的研究によれば、これらの生物はカフェインを含む環境を好まないことがわかっています。
庭の他の害虫対策にも?
コーヒーかすは、アブラムシやムカデなど、植物を損傷するさまざまな虫への自然な抑止力としても機能します。
特に家の周囲や出入り口に適量を撒くことで、これらの害虫の侵入を防げる可能性があります。
視覚的な問題がある場合は、コーヒーかす、タバコの葉、木酢液を組み合わせた自家製スプレーが解決策となり、虫の入りやすい場所に噴霧することで防虫効果を発揮します。
アリへの効果はどうか?
アリの巣の周囲にコーヒーかすを撒くと、彼らの増殖を効果的に抑制することができます。
アリはフェロモンを放出し、それをたどって他のアリとコミュニケーションを取ります。
コーヒーかすを彼らの巣の近くや通常の行進路に撒けば、フェロモンの効果が薄れ、アリの活動が抑えられると考えられています。
コーヒーかすで庭や畑の雑草対策は可能?
庭や畑の雑草を減らすためにコーヒーかすを利用する方法があります。
この手法によれば、コーヒーかすを直接土に撒くことで雑草の新規発生を抑えることができると言われています。
具体的には、雑草を抑制したい場所にコーヒーかすを散布するだけで、雑草の育成を防ぐことが可能です。
しかし、この方法は既存の雑草を取り除くものではなく、主に予防的な対策として機能しますので、施用前には雑草を除去しておく必要があります。
時間をかけて土壌を改善
また、コーヒーかすを堆肥として使用することで、長期的に土壌の質を改善することができます。
この自然由来の肥料を作る過程は時間がかかるかもしれませんが(1年以上の場合もあります)、土や落ち葉と混ぜ合わせておくだけで簡単にできます。
ただし、コーヒーかすを早急に土に混ぜ込むと、植物の成長に悪影響を及ぼすことがあるため、注意が必要です。
使用にあたっての注意点
コーヒーかすの利用は便利ではありますが、いくつかのデメリットが存在します。
特に、コーヒー成分による植物の成長阻害の可能性が挙げられます。
コーヒーに含まれるカフェインやポリフェノールは、特にコーヒーかすが土壌に混ざり分解される過程で、植物の発芽や成長を妨げる原因となり得ます。
そのため、栽培中の植物がある場所には使用しない方が良いとされています。
ミミズへの意外な魅力
ミミズにとって、コーヒーかすは理想的な食料となり得るため、コーヒーかすを撒くことはミミズを退治する試みにおいて反対の結果を招くかもしれません。
ゴキブリの場合、コーヒーかすのある成分には惹かれるものがある一方で、別の成分には反感を示すため、ゴキブリ防止策としては一概に効果があるとは限りません。
ゴキブリを惹きつける成分
コーヒーかす内に存在するエチルフェノールはゴキブリが避ける香りを放つため、表面的にはゴキブリ防止に役立つように見えます。
しかし、コーヒーかすにはジメチルジスルフィドという不快な臭いを発する成分も含まれており、この成分がゴキブリの好奇心を刺激します。
したがって、コーヒーかすにはゴキブリを対策するのに役立つ成分もあれば、その逆の効果を持つ成分もあり、結果としてゴキブリにとって魅力的な環境を作り出してしまうことがあります。
コーヒーかすの効果は期間限定
コーヒーかすを使った対策は、一般に6か月から1年ほどの効果期間を持つと言われています。
そのため、効果を持続させるには、少なくとも半年ごと、または年に1回は追加で撒くことが推奨されます。
コーヒーかすの使用中止後の雑草増加
コーヒーかすが時間と共に分解されると、その過程で窒素が生産されます。
この窒素は植物の成長を促す栄養分となり得るため、結局のところ、雑草の肥料として機能してしまう可能性があります。
乾燥はカビ防止に必須
湿ったコーヒーかすを撒くとカビが生じやすくなります。
そのため、撒く前にはコーヒーかすをしっかり乾燥させることが大切です。
すでに撒いてしまった場合は?
既に湿った状態でコーヒーかすを撒いてしまった場合、集めてから乾燥させる作業が必要です。
カビや虫が見られる場合は、そのコーヒーかすを生ごみとして処分することが良いでしょう。
犬に対するコーヒーかすのリスク
猫がコーヒーの香りを避けるのとは対照的に、犬はコーヒーかすを食べてしまう危険性があります。
カフェインを含むコーヒーかすは犬に有害であるため、飼い犬がそれに近づかないよう注意することが重要です。
まとめ
コーヒーかすを庭での除草や害虫避けに活用する際は、正しい準備と散布が重要です。
カビを防ぐためにも、使う前にコーヒーかすをしっかり乾燥させることが必須です。
コーヒーかすの乾燥には複数の方法があります。
自然乾燥では、コーヒーかすを新聞紙上に薄く広げて数日間日光にさらします。
室内でも屋外でも可能ですが、室内で行う場合は湿気が少なく通気性の良い場所が適しています。外で乾燥させる場合は、風で飛ばされないよう注意しましょう。
電子レンジ使用時は、コーヒーかすを2~3杯分600Wで60~90秒加熱し、一度かき混ぜた後に再び40~60秒加熱します。
加熱後は冷ますとより扱いやすくなります。より多く乾燥させる場合は、加熱時間を調整してください。