多くの就職希望者が、職種ごとに異なる年間休日を比較検討する中で、110日の休日が多いのかどうか判断が難しいと感じています。
例えば、大企業や評価の高い会社では、年間平均で125日以上の休日が設定されているのが普通です。
この基準から見ると、110日の休日は多くはないと考えられます。
近年は労働時間の厳格な管理が進んでいるものの、中小企業ではまだ労働基準に届かないケースも少なくありません。
本記事では、年間休日が110日の場合にどのような休日配分がされているのかを詳しく解説し、特に病院勤務や看護師の勤務スケジュールを具体的な例として挙げてみたいと思います。
年間110日の休みをどう活用するか
転職を考える際、求人情報で年間休日数を確認することは非常に重要です。
年間休日が110日という場合、それがどのように配分されているかを知ることが重要です。
週休2日制の場合
1年は52週から構成されており、週に2日休むとすると、年間で104日の休日となります。
残る6日で祝日や特別な連休（ゴールデンウイーク、お盆、年末年始など）をどう振り分けるかがポイントになります。
祝日を含む休日の取り扱い
日本では、年間平均で19日程度の祝日がありますが、週休2日の場合、祝日を休日としてカウントするのは難しいです。
そのため、多くの企業では隔週で週休2日を設けることで、祝日も含めた休日を確保しています。
この制度では月に2回の土曜が出勤日になることもありますが、祝日や他の休日を有効に使うことができますし、長期休暇の取得もしやすくなります。
月間で見ると、約9〜10日の休日が確保できますが、週によって休日の数が異なるため、休日の管理をしっかりと行う必要があります。
看護師が年間で取得する休日110日の詳細
看護師の年間休日は病院によって違いますが、平均的には110日程度です。
多くの病院では日曜を休診とし、隔週で週2日の休みを採用しています。
このシステムだと、4週間で合計6日の休日が得られ、これを年間で計算すると78日の休日が確保されます。
加えて、多くの病院では年末年始や夏季の長期休暇が設けられているため、これらを含めると年間休日は約110日に達します。
ただし、これはあくまで平均であり、より少ない休日数を設定している病院もあります。
一般的な会社員の年間休日が平均で125日と言われる中、看護師の休日数はやや少ないと考えられるでしょう。
年間110日の休日、負担は大きいのか？
年間休日が110日とされる職場では、一般的な週休2日制とは異なるケースが多いです。
2022年を例に取ると、土日の合計が104日、加えて祝日が15日ありますが、これらを合計すると119日になります。
これにより、土日と祝日全てを休むことは不可能であり、ゴールデンウイークや年末年始に休日が少なくなる傾向があります。
さらに、労働基準法で週に最低1日の休日が保証されている中で、「36協定」という労使間での合意により、残業や休日出勤が許可されることもあります。
実際、私が前職で経験したように、この協定を基にした変形労働時間制が導入されることもあり、月に4日の休みが法的に認められています。
これにより、一週間に1日も休まず、他の週に2日連続で休むことができるスケジュールを組むことが可能です。
このように変形労働時間制を採用する会社では、完全な週休2日制から逸脱しており、実際には相当な負担が伴うことがあると感じられます。
年間休日110日、従業員の本音は？
年間休日が110日の企業で働く従業員の意見を集めてみました。
否定的な意見
他社に比べて給料が高いため、休日が少なく感じることがあります。同じ年収でも、年間休日が125日ある他社と比較すると、労働時間が長いため不利だと感じる人もいます。
さらに、月によって休日のばらつきが大きいため、特に忙しい時期は週6日勤務が続くことがあり、精神的および体力的に非常に厳しいと感じる声が多いです。
肯定的な意見
休日が少ない分、給料が高いことを理解しており、問題ないと感じる人もいます。
隔週で週休2日制を採用しており、さらに長期の連休も設けられているため、これにより不満を感じることは少ないです。
また、半年勤務すると有給休暇が付与され、これを効果的に利用することで十分な休日を確保できるため、有給休暇の活用で満足しているという意見もあります。
以上のように、年間休日が110日の企業でも、給与の高さや有給休暇の活用により、従業員の感じ方には大きな違いがあることが分かります。
年間休日115日、その配分方法は？
年間休日が115日とされる場合、その休日の配分方法をいくつかのパターンで考察してみました。
土日完全休日の場合
年間を通じて土日を休日とした場合、土日の合計は104日となります。
この場合、残りの休日は11日となり、これらをゴールデンウイーク、年末年始、お盆の長期休暇に充てることで、他の祝日や振替休日は休むことができなくなります。
隔週週休2日制の場合
隔週で週休2日を設け、月に2回土曜日出勤がある場合、年間の休日は80日になります。
残りの35日はゴールデンウイーク、年末年始、お盆休みに使い、さらに平均15日から20日の祝日や振替休日も確保することが可能です。
日本における年間休日の平均が113.7日であることを踏まえると、115日の休日はほぼ平均的な水準にあります。
この休日数であれば、個人のプライベートも適度に楽しむことが可能だと言えます。
まとめ
労働基準法では、従業員が十分に休息を取るために、年間の最低休日数を105日と定めています。
この数値を下回ると、適切な休息が得られていないと考えられます。
そのため、年間休日が110日の場合は、完全な週休2日制とは言えず、休日数が多いとは評価しづらい状況にあります。
休日数が限られていると、働く人たちに不満が生じる可能性があります。
就職活動時には、自分が望む企業を選ぶことが大切ですが、同時に年間休日数も考慮することが重要です。
仕事だけでなくプライベートも充実させたい場合は、休日数を確認し、十分な休息が取れる環境かどうかを見極める必要があります。
