夏の猛暑は、犬にとって大きな負担となります。
特に犬は高温に敏感で、22度を超える気温と60%以上の湿度では熱中症になりやすいため、日本の暑い夏には特に注意が必要です。
どの犬種にも共通するのは、適切な暑さ対策が必要であるということです。その中でもエアコンの使用は、簡単で効果的な方法の一つです。
ただし、エアコンを24時間フル稼働させると電気代が気になるところです。
そこで、犬にとってエアコンは本当に必要なのか、その他の関連情報をご紹介します。
・エアコンは犬にとって必要なのか?
・留守番中の適切な冷房設定温度とは?
・夜間もエアコンを使うべきか?
・エアコンの使用でかかる電気代はどのくらいか?
・停電時にどう対応すべきか?
これらの点を踏まえて、犬の健康と快適性を保つための環境設定のヒントをお伝えします。ペットの犬を飼っている方は、是非参考にしてみてください。
- 夏場のエアコン、犬には必要か?
- 夏季のエアコン設定—留守番の犬に最適な温度は?
- 夜間、犬はエアコンが必要?寝るときの適切な温度設定は?
- 犬用エアコンの夏季電気代、どれくらいかかるの?
- 停電時の犬用エアコン対策
- まとめ
夏場のエアコン、犬には必要か?
日本の夏は湿度が高く、暑さも厳しいため、犬にも適切な暑さ対策が必要です。
ただし、エアコンの必要性は犬の種類や住んでいる環境によって変わってきます。
エアコンが絶対に必要とは限らないものの、すべての犬にとって不要というわけでもありません。
例えば、熱に敏感な短頭種や寒冷地出身の犬種が暑い都市部の住居にいる場合は、エアコンが必須です。
熱に弱い犬種の例
・セントバーナード
・シベリアン・ハスキー
・ボルゾイ
・グレートピレニーズ
・シェットランド・シープドッグ
・ブルドッグ
・パグ
・ボストンテリア
・シーズー
・ペキニーズ
一方で、暑さに比較的強い短毛の犬種や熱帯原産の犬は、涼しい地方で適切な換気があれば、エアコンなしでも快適に過ごせる可能性があります。
暑さに強い犬種の例
・グレーハウンド
・ダルメシアン
・ドーベルマン
・ビーグル
・ファラオ・ファウンド
・ミニチュア・シュナウザー
・柴犬
・ケアーン・テリア
・ウィペット
・ボーダー・コリー
しかし、日本の夏は犬にとっても人間にとっても過酷なため、熱中症のリスクがあることを忘れてはなりません。
特に犬は熱に敏感ですから、屋内が高温になりがちな都市部では、エアコンで室内環境を調整することが推奨されます。
夏季のエアコン設定—留守番の犬に最適な温度は?
夏に犬が室内で過ごす際のエアコンの設定温度は、犬種や地域によって適切な温度が異なりますが、通常、留守番している昼間の室温は約25℃から26℃が推奨されています。
熱中症の予防には、ただ温度を適切に設定するだけでなく、湿度の管理も非常に重要です。
実際、室温が27℃であっても熱中症になる犬がいる一方で、30℃以上でも元気に過ごせる犬もいます。
人間の感じる暑さを基準に考えると、人が暑いと感じる時、犬はその感覚をさらに強く感じていると考えられます。
そのため、もし自分が部屋にいる時と同様に、留守番中の犬も快適に過ごせるように、自分が心地よいと感じる温度でエアコンを設定することが理想的です。
夜間、犬はエアコンが必要?寝るときの適切な温度設定は?
日中の暑さにはエアコンが不可欠ですが、夜になると涼しくなり、「エアコンを切っても大丈夫では?」と思うことがあります。
犬の種類や住宅の状況によりますが、夜間窓を開けて風通しを良くすることができれば、エアコンなしで過ごすことも可能です。
ただし、窓を開けることができない環境や、暑さで寝苦しい夜は、エアコンを利用した方が良いでしょう。
夜間の設定温度は、日中よりも少し高めでも問題ありませんが、快適に眠れる温度を維持することが重要です。
例えば、福岡市郊外でシーズーを飼っている友人は、夏場には出勤前の8時にエアコンを25℃に設定し、夜は26〜27℃に保ち、深夜4時に自動でオフになるようにタイマーを設定しています。
また、春や秋に暑く感じる日には、10時から16時までエアコンを28℃で使用しています。
一方、長崎県の田舎にある実家では、風通しの良い環境を活かし、日中は窓や玄関を開け放っているためエアコンを使用していません。
母が外出中でも近所に住む祖母が時々様子を見に来てくれるので、エアコンなしでも問題なく過ごしています。
このように、環境や状況に応じた適切な対応が可能です。
犬用エアコンの夏季電気代、どれくらいかかるの?
夏季に犬のためにエアコンを一日中稼動させると、その電気代はどれほどになるのでしょうか。
ペットにとって厳しい日本の夏を考えると、節電の考えは後回しになりがちですが、気になる点でもあります。
使用するエアコンの型や外気温によっても変わりますが、一例として、夏期に24時間エアコンを運転した結果、8月の電気代が20,000円を超えた事例があります。
これは犬の健康を優先し、「犬の健康 > 電気代」と割り切る必要があります。また、冬は暖房を使うため電気代がさらに高くなるようです。
停電時の犬用エアコン対策
犬を家に残して外出する際、エアコンをつけっぱなしにすると、停電が心配になります。
日本は地震や台風による予期せぬ停電があり得るので、事前の準備が重要です。
停電に備えて以下の対策をおすすめします。
・犬が自由に移動できるように、部屋間にペットドアを設置し、犬が涼しい場所に自然に移動できるようにする。
・大理石の板やアルミ板、冷感シートを利用して、熱を逃がす工夫をする。
・大きなペットボトルを凍らせ、タオルで包んで置くことで長時間冷気を提供する。
・十分な水を用意し、できれば氷を加えておくことで、水分補給を助ける。
これらの対策を施しておけば、停電が発生しても犬の快適性をある程度保つことが可能です。
まとめ
犬は暑さに非常に弱いため、特に夏季の留守番中はエアコンを使うことが勧められます。
地域や犬種によって異なりますが、都市部の炎天下では、室温を25~26℃に保つことが一般的に推奨されています。
犬種の特徴やその日の気温に応じて温度設定を調整することが大切です。
夏の厳しい暑さを乗り切るために、エアコンの効果的な使用により、愛犬の熱中症予防に努めましょう。