私が独身の頃、頻繁に引越しを経験しました。その際、アパートやマンションを去るときに一番気になるのが「床の傷や凹み、壁紙の汚れ」でした。
普段の生活をしているだけで、次のような問題が意外と起きてしまいます。
・キャスター付きの椅子で床に傷がついてしまう
・家具が落ちて床に凹みができる
・ペットが床を引っかいて広範囲に傷ができる
これらの問題が原因で、「退去時に高い修繕費が請求されるのではないか?敷金を超えてしまうのでは?」と心配になることもあります。
この記事では、私が過去に賃貸を退去する際に床に傷があったときの対処方法、実際に支払った費用、傷があっても追加費用を抑える方法などを紹介します。
近々引越しを予定している方は、ぜひ参考にしてください。
賃貸退去時のフローリングの傷、敷金はどうなる?
多くの方が気になる「退去時のフローリングや壁紙の傷による修復費用と敷金の扱い」について、私の体験をもとにお話しします。
私はこれまでに7回、アパートやマンションから引っ越しを経験しており、その際の修復費用は以下のようになりました。
個人大家の物件の場合
個人が管理する物件(多くは10年以上経過した建物)では、小さな傷や壁紙の汚れがあっても、修復費用が発生しないことが多いです。
・敷金は全額返還されることが多い
・最初から敷金がなく、追加のクリーニング料金や修復費もかからない場合もある
・敷金が家賃の1ヶ月分で、小さな傷はその敷金で相殺されることが一般的
このような小さな傷(例えば5cm程度の浅い引っかき傷、壁にピンを刺した跡、軽い汚れ、家具の落下による1cm程度の凹み)は、退去時の立会いで大家さんが気づかないこともあります。
また、椅子のキャスターで床に50cm×50cmの範囲で多くの引っかき傷をつけた場合でも、「それくらいは問題ないわ。こちらで修復するから心配しないで」と対応され、追加の修復費用がかかることはありませんでした。
私が出会った大家さんは、ほとんどが理解があり、良心的でした。
しかし、友人の中には壁に大きな穴を開けた結果、退去時に10万円以上の修繕費を請求された例もあります。
大家さんによって対応が異なるため、もし不当な請求をされた場合は、すぐに同意せず、しっかりと自分の立場を主張して交渉することが重要です。
大手管理会社による賃貸退去時の修復費用
大手管理会社が運営する、特に築5年以内の新しいアパートやマンションでは、退去時の立会いが厳格です。
彼らはフローリングの傷や壁紙のシミを徹底的にチェックするため、注意が必要です。
私が経験したところ、傷や汚れの大きさに応じて、以下のような費用が発生しました。
具体的な金額はケースバイケースですが、一般的にはこんな感じです。
・小さいフローリングの傷:数千円
・大きいフローリングの傷や凹み:数千円から数万円
・壁紙の汚れ:汚れの面積や場所によって数千円から数万円
・追加のクリーニング代:数万円
・鍵の交換費用:数万円
これらの費用を合計すると、通常2ヶ月分の敷金(12~16万円程度)の大部分を消費することが多いです。
例えば、特定のマンションで敷金0円の特典で入居した場合でも、退去時には実質的に2ヶ月分の敷金に相当する費用が請求されることがあります。
これは、敷金を最初に支払うか退去時に支払うかの違いだけでした。
したがって、退去時に発生する費用は管理会社や大家さんによって異なるため、気になる傷がある場合は事前に直接確認することを推奨します。
賃貸でのフローリング傷、修復費用を避けるコツ
賃貸のアパートやマンションで、フローリングや壁紙に傷や汚れがあったとしても、修復費用を支払うことなく済む方法をご紹介します。
引っ越しにはさまざまな費用がかかりますので、敷金を全額戻してもらうことは大切です。
【賃貸退去時の修復費用を抑える方法1:目立たない小傷は報告しない】
少々良心が痛むかもしれませんが、退去前の立会いで、傷が目立たなければ管理会社の担当者に指摘されることは少ないです。
立会いの際には傷が発見されるかどうか不安になるかもしれませんが、目立たない小傷や凹みは多くの場合見逃されがちです。
この対応については個人の判断が求められます。
【賃貸退去時の修復費用を抑える方法2:小さな傷は自分で修理する】
市販の補修キットを使用すれば、小さなフローリングの傷や凹みも自分で簡単に修理することができます。
初めての方でも試してみれば、修理は意外と簡単で、修理後に傷が目立たなくなるため、立会い時に問題になることはほとんどありません。
自分で修復可能な傷ならば、自力で対処するのも良い方法です。
【賃貸退去時の修復費用を抑える方法3:自分が原因でない場合はしっかり主張する】
例えば、普段使わない場所の壁紙が変色している場合や、浴室に異常なカビが生じている場合など、自分のせいでない問題が発生していることがあります。
過去に私が住んでいたアパートでは、使用していない箇所の壁紙が変色していました。
退去時に「壁紙の張替え費用がかかる」と言われた時、その変色は自然に起こったものだと強く主張し、結果としてその部分の費用を請求されませんでした。
自分の責任ではない場合は、その事実を明確に伝えることが重要です。
まとめ
賃貸物件を退去する際に問題となるフローリングや壁の傷の修復費用は、管理会社や大家の対応方針によって異なる場合が多いです。
そのため、傷がある場合は、事前にどの程度の費用がかかるかを直接確認することが推奨されます。
また、小さい傷なら自分で修復する方法も考えられますが、賃貸契約の内容によっては、修復作業が禁止されていることもありますので、大掛かりな修理をする前には、契約内容を確認することが大切です。